ICLのメリットは?デメリットについても
2020/04/26
ICLってどんな治療?
ICLはフェイキックIOL(眼内レンズ)という眼内にレンズを挿入して光の屈折を変え、近視、遠視、乱視を治療する手術です。基本的には強度近視の方が対応となります。
フェイキックIOLには虹彩把持型レンズ(アルチフレックス・アルチザンなど)と後房型レンズ(ICL)があります。ICLには最近ホールICLといい、レンズの中央に穴が開いており、眼内の水の流れが良いことから眼圧上昇を予防するためのLI(レーザー虹彩切開術)を行う必要がなく、患者さんの負担を軽減することができます。また、光学径の拡大により夜間の光のにじみの軽減をできるようになっています。
ICLのメリットについて
ICLは生体適合性が優れており、長期間に渡り透明な状態を維持できますので、加齢による白内障などで白内障手術の年齢になるまで入れたままで問題ありません。手術前の状態にほぼ戻せるというのも一つのメリットです。角膜には触らないため、ドライアイにもなりません。
また、最近は「EVO+」というレンズに変更されたことにより、夜間のハロ、グレアを軽減できるレンズとなっています。
ICLのデメリットについて
患者さんの立場から考えると、やはり眼の中の手術となるため手術中の恐怖感があります。麻酔が効いていますので、術中の痛みはありませんが、まぶしい、眼を大きく開かれてつらいなどの不快感は避けられません。
また、手術費用が角膜の手術に比べ高額になるのもデメリットです。
眼内手術の特有の合併症のリスクがあるのも事実です。↓
『実は怖い!眼内コンタクトレンズ(ホールICL)の合併症2選』
ICLが向いている方は?
屈折の度数が安定していて、メリットとデメリットをしっかり理解している方。眼鏡やコンタクトどうしても使えなかったり、近視が強い、乱視が強い、ドライアイがひどいなどレーシックやリレックススマイルでは向かない方に一番向いていると考えます。
ICLは自由診療のため、高額な屈折矯正手術です。受けないのも一つの選択肢です。治療をお考えの方は眼科専門医に納得するまでしっかりと相談し、不安を取り除いた状態で手術を受ける必要があります。