表参道眼科マニア

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視力回復手術を語る 第14回 レーシック、ICLと老眼 その②

      2015/11/11

老眼、いわゆる調節力の低下は40歳前後より自覚症状が出始め、60歳頃まで続きます。60歳以上になると白内障を生じている可能性が高く、老眼をなんとかしたい場合は白内障手術が第一選択となります。

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白内障手術で近方を見えるようにするには、
①単焦点眼内レンズで両眼ともに近方に合わせる。
②単焦点眼内レンズで片眼のみ近方に合わせる。(モノビジョン)
多焦点眼内レンズを入れる。

白内障手術では濁った水晶体を除去した後に人工の眼内レンズを挿入しますが、大別すると単焦点レンズ(保険適用)多焦点レンズ(保険適用外)があります。多焦点レンズの場合はピントを遠くにピッタリ合わせないと効果が出ないので度数選択の余地はありませんが、単焦点レンズの場合ピントが一点にしか合わないため、度数選択が重要です。

①のように両眼とも近方にピントを合わせると近方は良く見えますが遠くがぼんやりします。②は前回記したようにモノビジョンをつくり左右の眼でうまく使い分けて遠近を見えるようにします。①に比べると近方は見づらいかもしれません。

まとめると、
40代 レーシックor ICLで両眼とも少し弱めに矯正もしくはモノビジョン(左右差小)
50代 レーシックでモノビジョン(左右差大)
60代 白内障手術

が推奨の治療となります。もちろん白内障の程度によって誤差はあります。

文責H

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