視力回復手術を語る 第9回 レーシックvsホールICL ④ 合併症 ICL編
2014/09/11
合併症 ICL編です。
High Vault、Low Vault
ICLにはサイズが数種類あり、患者様の眼の大きさに応じて、一番合いそうなサイズを選択しています。ただあくまで検査結果による予測になるため、想定よりもレンズサイズが大きい、または小さいというケースがあります。
レンズが想定よりも大きい場合(High Vault)
上記画像のようにレンズが眼のスペースよりも大きい為、レンズが虹彩を盛り上げてしまっており、前房水の流出路である隅角が狭くなっています。このスペースがとても狭い場合は房水が眼内に留まり眼圧が上がる閉塞隅角緑内障を発症する恐れがあります。
レンズが想定より小さい場合(Low Vault)
逆にレンズが小さい場合は水晶体にレンズが触れて白内障になる恐れがあります。
このようにレンズサイズがしっかりfitしているかどうかは前眼部OCTという機械で判断できます。
レンズの位置は徐々に変動し3か月ほどで落ち着きますが、その変化をみるために術後の検診はたいへん重要であり、サイズ変更のためレンズ入れ替えをおこなうケースもあります。
ICLによる視力矯正手術をおこなうクリニックは増加傾向にありますが、南青山アイクリニックをはじめ、前眼部OCTのある施設で受けることを強く推奨します。
文責H