オルソケラトロジーの危険性について。レンズを着けたまま寝ても問題ないのか?
2016/05/27
オルソケラトロジーは安全性の高い近視治療のひとつですが、正しい使用方法を守らないと、眼障害を引き起こす危険性があります。
角膜にとって酸素は必要不可欠です。角膜に十分な酸素が供給されなくなると、角膜を透明に保つ働きを持つ角膜内皮細胞が傷つき死んでしまいます。この細胞が減ってしまうと、角膜は透明性を維持できず、次第に白く濁り視力障害を起こしてしまいます。
オルソケラトロジーで使用しているレンズは、FDAの認可を受けた安全性の高い高酸素透過性のレンズ素材で作られているので、夜間装着したまま眠ることが認められています。
オルソケラトロジー治療の短期成績では、角膜内皮細胞の減少は認められていませんが、角膜内皮細胞の状態を確認するためにも、定期的に検査を受けることが必要です。
レンズをきちんと洗浄しないと危険?
オルソケラトロジー治療で使用するコンタクトレンズは、酸素透過性のハードコンタクトレンズです。
コンタクトレンズの洗浄を十分に行なわれていない場合や、レンズケースの清潔が保たれていない場合、角膜感染症を起こすことがあります。極まれですが、緑膿菌やアカントアメーバによる感染の場合、その後視力が低下してしまう可能性があります。
この角膜感染症は通常のハードコンタクトレンズでも起こり、オルソケラトロジーのレンズに特有なものではありません。しかし、オルソケラトロジーのレンズは通常のレンズとは形状が異なるため、洗浄が不十分になりやすい傾向があります。
レンズケースはコンタクトを入れた後に流水で洗浄し、就寝中は必ず乾燥させてください。さらに、ケースは3ヶ月ごとに新しいものに交換してください。
当院では3ヶ月ごとの診察をおすすめしています。また診察で来院されたときにレンズを持参していただき、レンズの汚れをチェックしています。レンズの洗浄をしても汚れが取れない場合はレンズの交換が必要になります。
定期的な検査・診察と自宅でのレンズ洗浄をしっかり行いましょう!!
有江
まず1週間お試しいただいた後に、購入もしくは中止するかご検討いただけます。
詳細はオルソケラトロジーページをご覧ください。