【リレックス(ReLEx)】とは?レーシックに次ぐ新しい視力回復手術
2015/11/21
『リレックス(ReLEx)』とは、レーシックと同様、角膜にレーザーを照射し角膜の屈折力を変えて近視、乱視を矯正する治療です。PRK、レーシックに次ぐ第3の視力回復手術と呼ばれています。
リレックスは(ReLEx:Refractive Lenticle Extraction)の略称です。角膜実質層のシート状の切片(Lenticle:レンチクル)をフェムトセカンドレーザーで作成し、レンチクルを引き抜く(Extraction)ことで光の屈折(Refractive)を変化させます。
リレックスはカール・ツァイス(Carl Zeiss)社のフェムトセカンドレーザーを使用
リレックス(ReLEx)は、カメラのレンズなど光学分野の世界的権威である、ドイツのカール・ツァイス社の新しいフェムトセカンドレーザー VisuMaxを使用します。最先端の光学技術を生かし、0.01mm単位の精度を誇るVisuMaxを生みだし、新しい近視矯正治療『リレックス』が誕生しました。
リレックスは2種類ある
リレックスは大きく分けて『フレックス(FLEx)』と『スマイル(SMILE)』の2種類の術式が存在します。
①フレックス(FLEx:Femto second Lenticle Extraction)
1兆分の1秒の超高速レーザーであるフェムトセカンドレーザーを角膜に照射し、レーシックと同様、フラップ(flap)を作成しレンチクルを取り出す治療です。
②スマイル(SMILE:Small Incision Lenticule Extraction)
2~4mmの小さな切開層をフェムトセカンドレーザーで作成し、そこからレンチクルを取り出す治療です。
リレックスでは主に②のリレックススマイル(ReLEx SMILE)が世界的に行われております。
リレックススマイルのメリット・デメリット レーシックとの違い
リレックススマイルの特徴として、レーシックやリレックスフレックスで作成するフラップが無いため、フラップ作成による合併症がほぼ無くなります。
メリット
①ドライアイが生じにくい
角膜表面には三叉神経という痛みを感じる神経が通っており、フラップを作成すると大きく神経を切断してしまい涙が出づらくなるため、神経が再生するまで3~6ヵ月程度ドライアイを生じます。
レーシックのフラップ作成時は円形に約30mm程度切開しますが、リレックススマイルの場合2~4mm程度と非常に切開幅が小さく、神経の切断が少ないためドライアイが非常に生じにくいとされています。
②衝撃に強い
眼に強い衝撃を受ける可能性のある格闘技をする方に対して、レーシックでフラップを作成するとフラップがずれる可能性があるため、従来はPRKという治療をお勧めしていました。しかし、PRKは角膜の表面からエキシマレーザーを照射するため数日~1週間ほど視力が出づらく痛みを伴います。
リレックススマイルでは上皮を侵さず、角膜の実質層にレーザーを照射するため痛みを伴わずに衝撃に強い状態を保てます。
③レーザー照射が1回で済むため患者様負担が小さい
レーシックの場合、フェムトセカンドレーザーでフラップを作成し、エキシマレーザーで角膜実質層を蒸散させます。2種類のレーザー照射を必要とするレーシックに対し、リレックススマイルではフェムトセカンドレーザーのみを使用するため手術時間の短縮にもつながり、患者様負担が軽減されます。
④近視の戻りが小さい
海外の長期成績をみるとレーシックと比較し、近視の戻る量が小さいといわれています。
一方、デメリットとしてはレーシックよりもわずかに視力の安定に時間がかかる可能性、再手術はレーシックで行うことなどが挙げられます。
【ReLEx SMILE 院内説明会のご案内】
詳細については毎月おこなっている院内説明会にご参加ください。
手術室の見学もありますので、実際のフェムトセカンドレーザーVisuMaxをご覧いただくことも可能です。
久松