白内障と言われたらどんな治療を受ければいいのかな?
2016/03/04
白内障という病名を知らない方はあまり多くはないと思います。では白内障とは一体どんな病気なのでしょう?そしてどんな治療方法があるのでしょう?
白内障は目の中の水晶体という部分が濁る病気です。最も多い原因は加齢によるものです。また、その濁りは病名のようにすべての方が白く濁るわけではなく、黄色く濁る方や病状が進行すると茶色く濁ってしまうこともあります。
眼科に行って担当の先生から「○○さん、白内障ですね。」と言われると「目の病気になってしまった!」と心配になる方もいるかと思いますが、多くの場合、白内障は大きな心配をする病気ではありません。人間は年齢を重ねると髪の毛が白髪になったりしますが、白内障も加齢とともに起こる水晶体の変化と思っていただくのがわかりやすいと思います。そして白髪になってしまった髪の毛の色を元に戻すことができないように、白内障になってしまった水晶体も元の状態に戻すことはできません。では一体、どのように治療をすることになるのでしょう?
白内障を治療する唯一の方法は手術による治療です。手術によって濁った水晶体を取り除き、その代わりになる人工のレンズ、いわゆる眼内レンズを移植します。これだけ聞くと大がかりな手術に思えますが、現在は手術機器が非常に発達しているので、多くの場合手術そのものにかかる時間は10分前後です。以前は傷口も大きく、またその傷をたくさん縫っていたので手術で濁りは取れても乱視が強く出たりして不便になることもしばしばありましたが、最新の手技では傷口も3mm以下のごく小さな穴だけですので、術後の視力の回復も早く、乱視も出にくくなり、術後早期から非常に快適に生活することができます。また、眼内レンズの度数を調整することにより、手術と同時に近視や遠視、さらには乱視を治すための眼内レンズも健康保険の適応となっております。老眼まで治したいという方もいらっしゃいますが、実は同時に老眼の治療も可能です。ただし、老眼に対応した多焦点眼内レンズは健康保険の対象ではないので費用は高くなってしまいます。
最近ではレーシックなどの屈折矯正手術を受ける方が多くなっています。レーシックなどを受けた方が白内障の手術を受けた場合、以前は眼内レンズの度数がずれてしまうことが多くありました。当院は日本におけるレーシックのパイオニアとして、レーシックを受けた方が白内障になった場合でも眼内レンズの度数がずれることがないよう研究を重ねてまいりました。その結果、当院ではレーシックを受けた方であっても、通常の方と同程度の精度で眼内レンズの度数を計算することができるようになりました。これに関しては、ドクターやスタッフが学会等で手術後の結果や論文を発表しております。
白内障は今では非常に短時間で非常に高精度にできる手術となっています。白内障で視力や見え方が気になる方は一度受診されて、医師に相談されることをおすすめします。
渡辺
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