白内障の眼内レンズの種類について
2016/03/04
白内障とは、水晶体が年齢とともに白く濁って視力が低下する病気です。
白内障が原因で仕事や生活に支障が出てきた場合外科的手術の適応になります。
白内障手術は濁ってしまった水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズ(眼内レンズ)をいれる手術です。眼内レンズはメガネやコンタクトレンズと同じように度数があり適切な種類や度数を計算することにより、近視・遠視・乱視を矯正することができます。
眼内レンズの寿命は半永久的でコンタクトレンズと異なり、レンズの洗浄やメンテナンスの必要はありません。眼内レンズは大きく分けて「単焦点レンズ」と「多焦点レンズ」の2種類があります。
白内障の原因となる水晶体とは、目の中でカメラのレンズのようなはたらき働きをする組織で、眼内に入る光を集めてピントを合わせる働きはたらきを持っています。しかし人工の眼内レンズにはその調節力がありません。調節力がないため「単焦点眼内レンズ」を選択された患者さんにはピントが合う位置を「近方」「中間」「遠方」などを選んでいただく必要があります。ピントが合う位置が一つのレンズなので眼鏡で様々な距離にピントを合わせることが可能です。
一方「多焦点眼内レンズ」は遠くと近くに焦点が合うように加工された特殊な眼内レンズです。近方、遠方両方に焦点が合うレンズが入るため、手術後には日常の多くの場面で眼鏡がいらなくなる可能性が高くなります。ただし、かなり遠くの景色や、細かい文字を見る際などは、メガネが必要になることがあります。
南青山アイクリニック東京で使用しているマルチフォーカルIOL(遠近両用眼内レンズ)は、Oculentis社のLENTIS MplusX、ZEISS社のAT LISA、Alcon社のReSTOR(先進医療適用)、AMO社のTecnis Multifocal(先進医療適用)、HOYA社のiSii(先進医療適用)です。
単焦点眼内レンズ、多焦点眼内レンズにはそれぞれメリット、デメリットがあります。ご自身のライフスタイルと目の状態により最適なレンズは異なります。医師と相談の上最適なレンズを選択してください。
小林
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