表参道眼科マニア

南青山アイクリニックが眼科に関するマニアックな話題を中心にお送りいたします

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眼精疲労と調節について

   

最近はパソコン、スマートフォン等の普及により、眼精疲労を訴える患者さんが多い印象があります。眼精疲労には ① 筋性眼精疲労、 ② 調節性眼精疲労 ③ 不等像性眼精疲労 ④ 症候性眼精疲労 ⑤ 神経性眼精疲労 と分類されます。

当院では昨年度よりニデック社のAA-2という機器を導入しています。この機械により今までわかりにくかった眼精疲労の診断をより正確に行う事ができるようになっています。
原理としては通常の他覚的測定したオートレフの値を元とし、そこから徐々に調節負荷をかけていき、遠方視、近見視それぞれの屈折の揺れ被検眼の調節緊張の程度を解析します。


正常であれば、オートレフと最低屈折値の差が小さく、内部固視目標に対して屈折の揺れがなく(HFCが小さい)、グリーンで表示され屈折も調節負荷に応じて追随していき、健康な老人では、老視のため調節負荷に対しての調節は見られないが調節の揺れがなくグリーンで表示されます。

調節緊張症では眼の奥の痛み、肩こりなどを訴えて来院されますが、オートレフで測定した値との乖離があり、目標に対して調節はするものの、屈折の揺れが大きくグラフでは赤く表示されわかりやすく調節の状態を見ることができます。治療としては状態に応じて眼鏡処方や屈折麻痺薬で治療していきます。

 

目の疲れ、頭痛、肩こりなど気になる方は、遠慮なく医師にご相談ください。

 

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