先進医療が使える!白内障手術のレンズについて
2020/06/08
2020年3月をもちまして、先進医療は終了致しました。
白内障手術の際に挿入する眼内レンズは昔は単焦点の眼内レンズしか選択肢がなかったので、手術後には必ず眼鏡が必要でした。
単焦点はピントの合う位置が限られてしまいます。ゴルフや運転が趣味で遠くが裸眼で見える様にすると近くは老眼鏡が必要ですし、読書やお裁縫が趣味で近くが裸眼で見える様にすると遠くをはっきり見るためにはメガネが必要です。
つまり老眼は単焦点眼内レンズでは治せません。
「老眼も治る眼内レンズは無いの?」
実は最近では老眼も一緒に治すこともできる多焦点眼内レンズが選択肢に加わり、手術後眼鏡をかけずに生活することも可能になってきています。
多焦点眼内レンズの中には先進医療が適応されるレンズがあります。
手術は健康保険適応外ですが前後の診療は健康保険が適用されます。
2019年に先進医療が適応される多焦点眼内レンズに「AcrySof® IQ PanOptix® Trifocal」(以下「PanOptix®」)が加わりました。
今までの多焦点眼内レンズは遠近両用のレンズなので中間距離にピントが合いづらいという特徴がありました。
中間距離と言われてもピンと来ない方もいらっしゃると思います。中間距離とは70cm前後の距離です。
日常生活ですと、パソコンの画面やお料理をする時の手元、カーナビ、ピアノの譜面などの距離です。お仕事や趣味によっては中間距離が見えないとかなり支障が出るのではないでしょうか?
もちろん中間距離に合わせたメガネをかければ見えますが、せっかく多焦点眼内レンズで手術をしたのに…と思われる方も少なくないのではないでしょうか?
「やっぱりメガネが必要なのね…」
現代人のとって必要不可欠な中間距離の見え方を改善するために誕生したのが3焦点(トリフォーカル)眼内レンズで、従来の回折型多焦点眼内レンズの構造を少し変えることにより中間距離にもピントが合うように設計されています。
若い時の眼の様にオートフォーカスですべての距離にピントが合うわけではありませんが、PanOptix®は遠・中・近と広い範囲にピントの合う眼内レンズです。
眼の状態やライフスタイルによって合う・合わないがありますので白内障手術をご検討でしたら専門の病院に相談されてはいかがでしょうか。
予約はお電話(03-5772-1451)または当院のホームページでお待ちしております。