表参道眼科マニア

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視力回復手術を語る 第3回 収差とレーシックその1

   

今回は視力回復治療に切っても切り離せない『収差』についてお話しします。
カメラに詳しい人はご存知かもしれませんが、ふつうはあまり聞き慣れない言葉ですね。

収差とは?

端的にいうとレンズ(眼の場合は角膜と水晶体)を通った時に生じる焦点のズレのことで、この収差が大きいとコントラスト感度が低下するため、見え方のシャープさを損なう要因となります。

いろんな種類の収差がある

収差にはいくつか種類があり、有名なのは『ザイデルの5収差(球面収差、コマ収差、非点収差、歪曲収差、像面歪曲収差)』と、色収差です。
収差の見え方シミュレーションはこちらのサイトがよくまとまっています。
良いレンズとは?

レーシックに主に関係するのは球面収差とコマ収差で、
どちらも光を通る位置によって焦点ズレが生じる現象です。

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近視、乱視の強さと瞳孔の大きさが収差に影響

レーシックでは角膜の中心にレーザーを照射しますが、大体6mmくらいの照射径となるため、瞳孔が広がると照射径外から光が入り収差を生じます。その結果光のにじみ(ハロー、グレア現象)やコントラスト感度の低下を生じます。
これは近視や乱視が強い方(レーシックの矯正量が多い)、また瞳孔が大きい方に特に生じやすいといわれています。

続きは次回で。

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