視力回復手術を語る 第11回 レーシックのハロ・グレア
レーシックの合併症のひとつに、夜間光がぎらつく、滲むといった症状『ハロ・グレア現象』が挙げられます。
瞳孔径が光学径を大きく上回るとハロ・グレアを自覚しやすいといわれており、レーシックの光学径は実質6~6.5mm、ICLは角膜面で7.3mm程度で、光学径の面ではICLが有利です。
ただ、レーシックにおいてハロ・グレアの強さは瞳孔径よりもむしろ近視乱視度数の強さや角膜の屈折力が影響するという説もあり、一概に瞳孔径とハロ・グレアが直結するとは言い切れません。光学系より瞳孔径が小さくてもハログレアはでますし、6mm以上の光学径をとっていれば瞳孔径に関わらずハロ・グレアの出方に差はないというデータもあります。
論文によると、レーシックの場合
・術後3カ月は瞳孔径に関わらずハロ・グレアは生じる
・通常の照射よりもカスタム照射の方がハロ・グレアは小さい(収差が減るため)
・近視乱視が強い、角膜形状がflatだとハロ・グレアは生じやすい
ということです。
単一的な視点でなく、あらゆる面から想定されるリスクを理解することが重要です。
文責H