ICL・IPCLは危険?手術を受ける前に知っておくべき5つのこと
2022/10/01
近年レーシックより注目度を集めている、眼内コンタクトレンズ手術(以下ICL)。
目の中にレンズを入れる手術だから、レーシックより危険!と思っている方もいらっしゃると思います。
今回はICL手術をご検討している方へ、知っておきべき5つをまとめてみました。
レーシック手術と比較もしているので是非参考にしてください。
【目次】
1. ICL手術について
まず始めに手術を受ける前にはその手術ついて理解する必要があります。
角膜をレーザーで削るレーシック手術と違い、
ICL手術は角膜をレーザーで削らず、コンタクトレンズを目の中の後房という所に埋め込んで視力を矯正する手術です。
ICLは「Implantable Contact Lens(インプランタブルコンタクトレンズ、眼内に埋め込み可能なコンタクトレンズ)」の略で、「眼内コンタクトレンズ」とも呼ばれます。
手術方法については当院WEBサイトをご覧ください。
2. ICL手術のメリット
ソフトまたはハードコンタクトレンズのように日常生活の中で外れることなく、異物感もありません。裸眼と同じ快適さで視力が回復します。
『ICLのレンズは何年持つか?』
というご質問がよくありますが
ICLのレンズは、生体適合性に優れた素材から作られていて、レンズに寿命はありません。
基本的には将来的な白内障手術を受けるまで長期間入れておくことが可能です。
次にレーシックが適応にならない強度の近視・遠視・乱視の方でも手術を受けることができます。
国内で承認されているレンズの度数には限りがありますが、当院では承認されているレンズよりも乱視が強い方や遠視の方など、幅広く手術を受けていただくことが可能です。
これらの国内承認範囲外の度数のレンズは、アメリカのFDAで承認され、ヨーロッパのCEマークを取得しており、日本の厚生局で薬監証明取得という正式な手続きを踏み、医師が個人輸入しています。
そして、最大のメリットは一度角膜を削ると元の状態に戻すことはできないレーシックと違い、
ICL手術はレンズを取り出すことができます。
3. ICL手術のデメリット
レーシックは目の表面の手術ですが、ICL手術は目の中の手術です。
目の中の手術特有のリスクがあります。
代表的なリスクは
-
眼圧の上昇
-
白内障
が挙げられます。
上記のリスクについて、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
その他にはレンズ代が高価であるため、レーシックより経済的負担があるのと、ICLの到着までにお時間がかかる場合があります。
一人一人の検査結果をもとに、ご希望の見え方に合わせたレンズをその都度、検査後に発注しています。
4. ICL手術をおすすめしない方
目の病気(白内障や緑内障など)がある方や角膜内皮細胞数が極端に少ない方はいい適応ではないと言われています。
また、ICL手術では目の中にICLを入れるためのスペースが必要です。
スペースを測定する機械は前眼部OCT(CASIA-2)という機械で計測します。
残念ながらスペースが狭い方は適応ではない場合があります。
CASIA-2の機械について、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
ICLの病院選びには前眼部OCTを置いてある施設で手術を検討していただくことをおすすめします。
5. 南青山アイクリニックのICL手術の保証について
ICL手術はほとんどが1回で終わる手術ですが、ごく稀に3.のデメリットに記載したリスクによりサイズ・度数交換をする場合があります。
当院でICLレンズの入れ替えをした眼数は2018年1月〜2021年10月まで256眼中、4眼(1.56%)でした。
当院ではICL手術に保証を付けています。
レンズの度数変更・サイズ変更で入れ替える場合は3年間無償で交換が可能です。
(※2022年5月現在の保証です。保証は変更する場合があります。)
ICL手術の病院選びには保証制度も手術前にしっかり確認する必要があります。
最後に当院の副院長である三木医師は日本で数少ないICL インストラクターの資格を保有しており、ICL手術だけでなく、ICLと同じ内眼手術である白内障、さらに外眼部(まぶたや斜視)の手術も得意とするドクターです。
当院では1999年に前房型フェイキックIOL(有水晶体眼内レンズ)を導入し、2010年にICL(後房型フェイキックIOL)導入しました。これまでに合計2,282眼の実績があります。(2022年5月現在)