クロスリンキング(エピオン)とは?
角膜クロスリンキングとは?
・2003年独のドレスデン工科大で開発
・370㎚のUVAで励起された光感受性物質であるリボフラビンが酸素分子との反応で一重項酸素(活性酸素)を産生
・実質コラーゲン線維が架橋(cross link)され剛性が高まる
・標準法、高速法、エピオフ法、エピオン法(表面を剥がさない)がある
角膜クロスリンキングの適応
・最薄部角膜厚:epi-off 400μm、epi-on380μm
(これより薄くても、術中低張リボフラビンにて角膜を膨潤させ基準を満たせば適応)
エピオフ法とエピオン法の違い
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- エピオフ法は、手術を受けた患者さんの92%程度で円錐角膜の進行が停止することが明らかとなっており、有効な方法です。しかし、上皮を除去するため、術後数日は強い痛みを感じたり、術後しばらくの間見え方が悪かったりすることが欠点です。そこで、角膜上皮を除去しないエピオン法という方法が開発されました。エピオン法では、上皮を除去しないこと、リボフラビンが角膜上皮を通過するように特殊な薬剤を添加したリボフラビンを使用すること、上皮の上から長波長紫外線を当てることがエピオフ法との大きな違いです。
まとめ
・紫外線照射中に酸素を供給することにより、エピオン法もエピオフ法に迫る効果がある
・エピオン法はエピオフ法と比べて痛みが少ない
・エピオフ法では一週間程度視力低下、また感染のリスクがある
・エピオン法で新しい技術のため、長期データが少なく適応を慎重に検討する必要がある