円錐角膜治療

円錐角膜治療とは、円錐角膜の進行を遅らせる治療です。

円錐角膜

円錐角膜とは角膜が薄くなり、前方に突出してくることにより不正乱視が生じ視力が低下する疾患です。 両眼性の疾患ですが、左右の眼で進行の程度に差があることが多いです。中等度までの円錐角膜はハードコンタクトレンズによって矯正できますが、 重度になるとハードコンタクトレンズがうまくフィットしない、またフィットしても視力が出にくい、角膜にこすれて痛みが生じるなどが原因で角膜移植が必要となります。 進行の度合いは個人差がありますが、10~20代の若年者は角膜の強度が弱く進行が速い傾向にあるため、リボフラビン紫外線治療(クロスリンキング)による早期の進行予防治療を強く推奨します。

適応検査で円錐角膜と診断された場合、軽度でもエキシマレーザーを使って角膜を削る視力矯正手術を行うと角膜強度が低下し、円錐角膜が進行する可能性があるので、 レーシックやPRKなどのエキシマレーザーを使った視力矯正手術を受けることができません。


リボフラビン紫外線治療
(クロスリンキング)

特徴

リボフラビン紫外線治療(クロスリンキング)とは、ドイツのSeilerらが開発した方法で、円錐角膜の進行を抑える方法です。 角膜にリボフラビン(ビタミンB2)を点眼しながら、365nmの波長の紫外線を角膜に照射すると、角膜実質のコラーゲン線維の強度が強くなり、円錐角膜の進行を抑えることが可能です。また、角膜が若干平坦になるので、近視の度数を軽減する可能性があります。

手術方法

麻酔薬を点眼し、角膜上皮をとります。角膜中央部にリボフラビンを約30分点眼します。その後に、リボフラビンを点眼しながら、波長365nmの紫外線を30分間照射します。保護用コンタクトレンズを装用して終了です。


コンタクトレンズ「ローズK」

初期の軽度の円錐角膜の場合は、メガネやコンタクトレンズで対処することができます。しかし、進行すると不正な乱視の増加のためにメガネやソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズでは視力矯正がうまくできません。また、通常のコンタクトレンズで視力が矯正されたとしても、ごろごろ感が強く一日装用することが難しくなってきます。当院では円錐角膜などの不正乱視の方に専用のハードコンタクトレンズ、「ローズK」(メニコン社製)を処方しています。

特徴

良好な装用感:軽度から重度までの円錐角膜に幅広く適応するコンタクトレンズデザインにより、良好な装用感が得られます。
良好な視力:コンタクトレンズが角膜上で安定し、良好な視力が得られます。

対象

  • 通常のハードコンタクトで視力が矯正されない方。
  • 通常のハードコンタクトで異物感が強くて装用困難な方。
  • 通常のハードコンタクトでずれたり、外れたりする方。
  • 不正乱視: 円錐角膜、ペルーシド角膜辺縁変性、屈折矯正術後、角膜移植後、 角膜損傷など。

NEW
ハイブリッドレンズ

フランスLCS社のアイブリッドシリコンレンズの取り扱いを開始致しました。

特徴

レンズの中心がハードコンタクト、レンズの周辺がソフトコンタクトレンズを持つコンタクトレンズです。 光学部分はハードコンタクトレンズなので良好な視界を得ることができ、なおかつレンズの周辺部分はソフトコンタクトなので 装用感がよく良好なフィッティングを得ることができます。
ハイブリッドレンズ

対象

  • 円錐角膜用ハードコンタクトで視力が矯正されない方。
  • 円錐角膜用ハードコンタクトで異物感が強くて装用困難な方。
  • 円錐角膜用ハードコンタクトでずれたり、外れたりする方。
  • 不正乱視: 円錐角膜、ペルーシド角膜辺縁変性、屈折矯正術後、角膜移植後、 角膜損傷など。

価格

1枚:5万円

NEW
不正乱視・重度ドライアイ用
コンタクトレンズ「スクレラルレンズ」

当院にて米国GP specialist社のアイサイトスクレラルレンズの取り扱いを開始致しました。

特徴

スクレラルレンズは酸素透過性が高く、角膜の境界より周辺でフィッティングさ れる直径が大きいハードコンタクトレンズで、角膜ではなく強膜で支持されてお り、角膜全体をドームで覆うようにデザインされています。
内部は人工涙液で満たされているため、様々な不正乱視や重度のドライアイなどに対応できます。
スクレラルレンズ

対象

  • 不正乱視: 円錐角膜、ペルーシド角膜辺縁変性、屈折矯正術後、角膜移植後、 角膜損傷など。
  • 重度ドライアイ: 重症のドライアイでは、ハードコンタクトレンズもソフト コンタクトレンズも装用が難しく、角膜に傷がつきやすくなります。
スクレラルレンズを装用すると、角膜上に涙液の層が出来て、角膜を乾燥から守ります。

価格

1枚:25万円 2枚:48万円

定期検査

レンズ処方翌日→3日後→1週間後→1ヵ月→3ヵ月→以降3ヶ月毎
ご興味のある方、試してみたい方は当院までお問い合わせください。

NEW
円錐角膜の新しい治療
ケラバイオ

特徴

角膜クロスリンキングと同様のビタミンB2の点眼とともに、紫外線に性質が最も近い可視光線のバイオレットライト(紫光)を発光するメガネを 1日3時間装用します。
角膜上皮の剥離を行わないため、痛みもなく、角膜混濁や感染症のリスクをありません。両眼同日に治療が行えます。
一時的な効果はクロスリンキングよりも低いといえますが、自宅で継続して治療を続けることでリスクをなくして、長期的な円錐角膜の進行を抑えることを治療目標とします。
ケラバイオの基礎実験では、角膜の強度が改善し、角膜クロスリンキングと同様の効果を確認しました。
倫理委員会承認後、2018年3月よりヒトでのケラバイオの臨床研究を南青山アイクリニックで開始しました。
症例データを集めておりますが、現状では円錐角膜の進行に効果的で安全性も確認されております。

ご参加をご希望される方、または質問のある方はお気軽にクリニックまでご連絡ください。

電話番号:03-5772-1451 担当医:小橋 英長


角膜内リング
(インタクス・フェラーラリング)

対象

  • 重度の円錐角膜の方。
  • 円錐角膜用ハードコンタクトでも視力が矯正されず、コンタクトが外れてしまう方。

特徴

角膜内リングは、角膜に半円弧状のリングを挿入することによって角膜カーブをフラットに変え、長期的に円錐角膜の形状を改善します。

もともと軽度近視を治療するために開発されたものですが、円錐角膜の目に角膜内リングを挿入すると円錐角膜の出っ張りが平らになり、コンタクトレンズが装用できるようになったりメガネでの視力が回復される場合があることがわかり、 現在では円錐角膜の治療として使われるようになりました。 メガネ視力の向上が見込める場合はフェイキックIOLによって裸眼視力を回復することも可能となります。 南青山アイクリニックでは、2000年から角膜内リングを導入しています。

手術方法

フェラーラリング

点眼麻酔をした後に角膜にフェムトセカンドレーザーによる小さな切開を加え弧状のトンネルをつくります。そこに半円弧状のリングを挿入します。 万が一合わない場合はリングを外すことで元の状態に戻すことができます。


角膜移植

対象

  • 重度の円錐角膜の方。
  • 角膜混濁が強いの方。

特徴

円錐角膜が重度でハードコンタクトレンズが装用できない場合等、角膜移植の手術適応となります。その他に適応となる疾患として、感染などにより強い角膜混濁が生じレーザーで混濁が取れない状態、角膜の内側の内皮細胞が減少し、角膜内水分の調節機能が不全になった疾患が挙げられます。移植手術の種類は様々で、変性や混濁の部位、程度に応じて、全層角膜移植、深層角膜移植、内皮移植などに分けられます。移植する角膜は、アイバンクより提供されたドナー角膜を使用します。

当院では日帰りにて移植手術をおこなっております。

手術方法

従来の角膜移植手術の場合、トレパンと呼ばれる器具を用いて患者様の角膜及びドナーから提供された移植片を作成します。円形で切り口が垂直であるため移植後の角膜にねじれが生じる可能性が高いこと、また移植片を一致させるのが難しく縫合を強くする必要があり、術後の不正乱視が生じやすくなります。

従来の角膜移植の流れ

また、2011年に厚生労働省の認可を受けた、AMO社最新のフェムトセカンドレーザー『IntraLace iFS』の導入により、 これまで手動でおこなってきた角膜移植の切開をレーザーでおこなう事が可能となりました。このiFSを用いた角膜移植IntraLace Enabled Keratoplasty(IEK)では、レーザー切開によりドナー角膜と患者側の角膜の接合部がピッタリはまるように角膜を凹凸にカットすることができます。その結果、手術直後から滑らかな創口閉鎖を得られ眼球からの房水の漏れなどのトラブルを抑えられます。また切開による傷の回復時間も短く、縫合も従来よりも少ないため術後の乱視の発生を極力抑えることができるといわれています。ただし、角膜の濁りが強い場合レーザー切開をおこなえない可能性があります。適応に関しては診察にて医師が判断いたします。

「IntraLace iFSを用いた角膜移植」と「混濁により角膜移植手術を行った症例」


KeraKlear(人工角膜移植)

対象

  • 重度の円錐角膜の方。
  • 角膜混濁が強いの方。
  • 拒絶反応がある等の全層角膜移植ができない方。

特徴

KeraKlearとは、アクリル素材の人工角膜のひとつです。KeraKlearを人工角膜として移植することにより角膜の深層部分は保持されます。切除する角膜は全体の5%程度で、人工角膜でよく報告されている眼内炎などを低減することが可能です。ヨーロッパでは2009年にCEマークを取得し、臨床に使用されています。

手術方法

フェムトセカンドレーザーを用いて、角膜の深さ300μmの深さのポケットを作製し、その中心部分3.5mmは円形に切開を入れ、切除します。KeraKlearの周辺部をポケットの中に挿入し、周辺部の孔に縫合糸を通して角膜に固定します。最後にコンタクトレンズをのせて手術は終了です。

KeraKlear(人工角膜)の手術方法

手術・検査費用一覧